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小松 輝久; 稲垣 紫緒*; 中川 尚子*; 那須野 悟*
Physical Review Letters, 86(9), p.1757 - 1760, 2001/02
被引用回数:251 パーセンタイル:97.52(Physics, Multidisciplinary)粉体集団は通常の流体や固体とは異なった振る舞いをする。例えば、「なだれ」などはその例である。この現象は普通、動かない固体層のうえに流れる流体層があるという描像で認識されてきたが、この描像の真偽を実際に詳しく調べることは、粉体集団の振舞を理解するひとつの鍵になると期待される。われわれは、表層なだれ流が定常的に流れている粉体積層を実験的に調べた。これまで表層流の下は、カッチリと固まって流れない領域が存在すると信じられてきたが、われわれは、そのような流域が存在しないという結果を得た。本論文でわれわれは、積層中の深い領域の粒子でさえ、非常にゆっくりと流れており、そのような運動が任意の深さで検出され得ることを報告する。この遅い運動の平均速度は深さの指数関数で減衰する。特徴的な減衰長は粒子サイズ程度で流量に依存していない。われわれの観測したこの遅い運動は剪断応力下にある粉体一般の性質であると思われる。
北谷 文人; 植田 憲一*
PNC TJ8627 92-001, 257 Pages, 1992/03
自由電子レーザー(FEL)用高品質光学素子の調査および検査法に関する研究は、以下のような点に中心をおいて実施された。結果を簡単に列挙する。1)周波数安定化レーザーを開発し、超高反射率、超低損失光学素子の特性を測定した。FMサイドバンド法を応用し、ファブリ・ペロー共振器の共振特性から、反射率、透過率、吸収、散乱損失を見積もることができた。2)米国の研究者と共同研究することで、99.99%の反射率をもつミラーを作成し、実際に共振器フィネスが25,000であることを確認した。透過スペクトルは30kHzと測定され、これまでわが国で作成されたファブリ・ペロー共振器としてもっとも狭帯域であった。3)光音響法の改良に続いて、光伝導電流によるレーザーの吸収、損傷機構の解明を進め、アバランシェ電子増倍過程の時間発展過程を世界ではじめて観測した。4)FEL用電子加速器の応用として、イオンエキシマ、アルカリ2原子分子3重項エキシマを研究推進し、真空紫外エキシマ発光、可視光誘導放出過程を観測した。5)第2回FEL研究会を電通大で開催し、国内の研究状況を把握した。6)わが国のコーティングメーカーと協力し、99.985%の反射率をもつミラーを製作し、その特性を解析した。7)FEL用光学素子を含む高性能光字薄膜の開発のために、電通大レーザー極限技術研究センターを事務局とした「高性能光学薄膜研究サークル」を発足させた。現在までに70名を越す大学、研究所、民間の光学研究者が登録され、活動を開始した。